俺プロフィール |
地元のボクシングジムで練習していたとき、なついてくれたちびっ子がボクに作ってくれたチャンピオンベルトです。黄ばんでますが、今も部屋に貼ってあります。ボクシングじゃなくても何かのチャンピオンに必ずなるぞ、と思っています。 |
「伊藤、前に出ろ!」 セコンドでトレーナーがそう叫んでいる。 自分でも前に出た方がいいと思う。出たいと思う。 でも、体がだんだん自分の言うことを聞かなくなってきて 思い通りに動かなくなってきた。 感覚が、鈍く、ダルくなってきている。 第3ラウンド、相手と押し相撲のような展開になってきていて ボクは徐々に押し負けてきていた。 前半から飛ばしてスタミナが切れてきたためだ。 まだこのラウンドと次の最終ラウンドを戦わなければならないから なるべくスタミナを温存したかった。 それでも「前に出ろ!」と何度もセコンドからの声が聞こえてくる。 「もうどうなっても知らないからな!」と心の中で思って 自分の残っている最後の力を使って相手を押し返す。 相手も押してくるからなかなか前に出られないのだけど それでも「1歩だけでいいから!」と思って 押して押して、ついに1歩前に出た。 と、そこから続けて2歩目、3歩目と勝手に足が出る。 相手をどんどん押し返す。ペースがボクにもどってくる。 そして、そのままなんとか勢いを失わずに そのラウンド、最終ラウンドと持ちこたえ 前半に貯めたポイントでボクは勝つことができた。 もし、あのとき前に出ることができなかったら 押し負けて、そのまま相手の勢いに飲まれて 逆転負けをしてしまっていたと思う。 前に踏み出せば、後はなんとかなるものだな・・・ とにかく、その時にできる精一杯をやればいいんだ。 このときボクは、物理的にだけど 「一歩踏み出す」ことの大切さを痛感させられました。 この経験は、その後のボクの人生でも大事な場面で役にたってくれて それで今、Tシャツ屋をやることになってます(笑)。 みなさんも 人生を充実させるために一歩踏み出してください。 人生にはKO負けも最終ラウンドもないらしいですよ(笑)。 |
|